
私たちがオフィスのエントランスや自宅のドアを開けて中に入るためには、その施設へ入室するための権限を所有している必要があります。これを「解錠権限」といい、私たちは物理鍵やICカードと、それぞれに合致する鍵穴や認証方法によって施設に入室することで、日常的にこの権限を行使しています。
施設のセキュリティを担保するためには、適切な人物が適切なエリアに入室できる権限を持つよう、管理する必要があります。これを「解錠権限管理」といいます。物理鍵の管理でも、適切な人物に受け渡しして管理させることで、ある程度の管理は可能です。しかし、同じオフィス内にセキュリティレベルの異なるエリアが複数あったり、鍵を持つ従業員が増えたりすると解錠権限管理の複雑性は増し、紛失や盗難による鍵の不正利用リスクも高まります。
そのため、多くの企業では「入退室管理システム」というサービスを導入し、物理鍵を伴わない効率的な解錠権限管理を行っています。スマートロックやスマートキー(キーレスエントリー)に代表されるこのシステムは、デジタル上で解錠権限を制御するため、個々の利用ユーザーごとの解錠権限設定を一括で行うことができます。これにより、「誰が、いつ、どのドアを解錠できるか」を効率的にコントロールすることが可能となります。
解錠権限管理は、以下のような場面で利用されています。
・オフィスビル
従業員の入退室管理:各従業員に対して特定の部屋やエリアへの解錠権限を付与することで、移動を制限できます。一時的な訪問者入室:外部パートナーなどの訪問者に対して一時的な解錠権限を付与することで、受付の手間を省くことができます。
・小売店舗
従業員のシフト管理:店舗の従業員が出勤する時間帯にのみ店舗への解錠権限を付与することで、不正な出入りを防ぐことができます。バックヤードの入室管理:バックヤードの入室を従業員にのみ許可し、商品の不正な持ち出しを防ぎます。
・共同住宅
共有スペースへの入室管理:住民にのみジムやランドリールームといった共有スペースへの解錠権限を付与することで、施設の安全性を高めながら利用してもらえます。配達員の一時的な入室:一時的な解錠権限を配達員に付与し、荷物を住宅のドア前か指定されたエリアに置くことを可能にします。
これらの例からもわかるように、解錠権限管理はさまざまなシチュエーションでの安全性と効率性を高めるうえで非常に有益です。次の章では、解錠権限管理を行うメリットについて詳しく解説します。

解錠権限管理を導入することによるメリットは多岐にわたります。ここでは「ユーザー」と「管理者」の2つの立場から、具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。
・ユーザーのメリット
利便性と効率の向上:ユーザーは複数の解錠方法を利用できます。ICカードを忘れた場合でも、スマートフォンアプリなどを使用してドアを開けることができます。これにより、管理者に問い合わせて臨時のICカードを発行する必要がなくなるため、業務時間を圧迫することなく解錠が可能となります。
セキュリティリスクの軽減:ユーザーが物理鍵を紛失してしまった場合、セキュリティリスクや再発行の手間が発生します。解錠権限管理システムを使用することで、解錠権限が紐付けられたスマートフォンやICカードが紛失してしまった場合でも、システムから該当のデバイスの権限を即座に無効化できます。これにより、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。
安心感:ユーザーは、自分以外の不正な入室が制限されていることを知ることで安心感を得られます。特に共有スペースやオフィス環境でのセキュリティが高まり、自分の財産や情報が安全であると感じられます。
・管理者のメリット
セキュリティの向上:解錠権限管理が最も効果を発揮するのは、セキュリティの強化です。管理者は、特定の個人またはグループに対して入室の権限を与えることができ、これをリアルタイムで変更することができます。これにより、不適切な入室を即座に防止することができます。
柔軟な管理:物理鍵では実現できない柔軟な入室管理が可能になります。特定の時間帯にのみ入室を許可したり、外部パートナーなどの訪問者に一時的な解錠権限を付与したりできます。
監視と追跡の効率化:解錠権限管理ができるシステムでは、「どのユーザーが、いつ、どのドアを解錠したか」のログがスマートロックなどのデバイスを通して記録されます。これにより、不正入室や盗難のリスクを即座に検出し、迅速な対応が可能となります。
コスト削減:セキュリティと管理効率の向上は運営コストの削減につながります。物理鍵の紛失や複製にかかるコストを削減し、人件費も抑えられます。
解錠権限管理の導入は、ユーザーと管理者の双方にとって多くのメリットがあります。これらは組織の運営を円滑にし、問題を未然に防ぐために不可欠です。

解錠権限管理は多様なメリットがありますが、適切に運用するために管理者は以下のような注意点を頭に入れておく必要があります。
権限の管理:解錠権限管理は、正しく権限設定がなされている場合にのみ有効性があります。従業員の離職や役職の変更など、状況の変化に応じて解錠権限を適宜更新する必要があります。放置すればセキュリティのリスクを高めてしまう恐れがあります。
システムのアップデート:解錠権限管理ができるシステムは、他のあらゆるテクノロジーと同様に定期的なアップデートが必要です。新たなセキュリティ脅威から保護するためには、システムのアップデートを適時に行い、安全性を確保することが欠かせません。
緊急時の対策:電力供給の中断やシステム障害など、予期せぬ事態が発生した場合の緊急時の対策も考慮する必要があります。バックアップ手段を準備し、緊急時には迅速に対応できるようにしておくことが重要です。
これらの点を考慮に入れて解錠権限管理の運用を行うことで、最大限の効果を発揮しながらトラブルを未然に防ぐことが可能となります。適切な管理と運用が、セキュリティ向上に欠かせない要素であると言えるでしょう。次の章では、解錠権限管理に強みを持つ法人向けスマートロック「bitlock PRO(ビットロックプロ)」についてご紹介します。

bitlock PROは、法人向けに最適化された後付けスマートロックで、業界最安クラスの価格にて入退室管理を実現します。初期費用はかからず、月額はわずか5,000円(税込)からの高いコストパフォーマンスです。設置方法は「ドアに貼り付けるだけ」なので、多くのドアタイプに対応しています。
bitlock PROは、従業員や訪問者の入退室をパスコードやICカードなどの多様な解錠方法で管理し、物理的な鍵の紛失リスクをゼロにします。また、組織が拡大しても管理が煩雑化することはありません。複数のオフィスに設置したbitlock PROの権限は一元管理が可能で、すべての解錠権限のコントロールをクラウドシステム「workhub」ひとつで行えます。これにより、「誰が、どのオフィスの鍵を持っているのか」を常に明確に把握することが可能で、シンプルかつ効率的な管理体制を実現します。さらに、リアルタイムの入退室ログを自動的に記録し、一元管理することで、セキュリティの担保と運用の効率化を一層推進します。
また、bitlock PROは安定した通信を保つLTEモデルを標準搭載しており、Boxil SaaS Award 2023 入退室管理システム部門において1位を受賞するなど、その実績と信頼性は高い評価を得ています。さらに、導入後も充実したサポートサイトと専任サポートチームにより、お客様の運用を常に支えています。
これらの特長から、bitlock PROは初めて入退室管理システムを導入する企業様からより効率的なシステムを求める企業様まで幅広くおすすめできます。
bitlock PROにご興味をお持ちいただきありがとうございます。「機能や特徴」「導入事例」「拡張機能」などをまとめた資料をご用意しています。下記フォームの必要事項をご記入の上、資料をダウンロードするを押してください。
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